大学ではマーケティングを専攻。食べることが大好きで、就職活動では「1番好きなコトを仕事にしたい」と食品に関わる仕事を探し、丸永製菓と出会う。工場での製造研修や原料メーカー研修を経た後、商品企画部で開発に携わる。部の期待のエースとして活躍。
Interview 01 Yuki Iwatsubo
1年目から
ヒットを連発。
おいしさのカギは、
多彩な知識と素人目線。
岩坪 由紀
2015年新卒入社/商品開発
“つくって終わり”じゃない。
あらゆる部署を駆け回り、販促まで携わる。
丸永製菓へ入社して驚いたのは、「商品開発」の業務の幅広さです。アイデアを出し合い企画を練り、試作を重ねて原材料を決めるまでを担当するのが一般的な商品開発。でも当社では、生産をするために製造工場と話し合い、「どんな工程で、どんな機械を用いて、どんな作業をするのか」を決め、つくり方の手順書も作成。実際の製造現場をチェックしたり、パッケージを作成したり、営業用の販促作成までサポートします。そのため、工場、生産技術、品質管理、営業などあらゆる部署の人と日々議論を重ねますし、時には他部署の部長へ「期限までに間に合わせてほしい」「この工程を改善したい」と要望を出すことも。アイスクリームづくりのゼロから十まで関われるため、学べる知識や技術の量は業界の中でも段違いです。
もちろん覚えることも多く大変ではありますが、開発チームのみんなと相談し合いながら進められるのは心強いです。配合や製造工程の少しの違いで味も風味も変わるアイスクリームづくりは本当に奥が深いですし、次はどんな商品をつくろうかと毎日が楽しみ。入社10年経つ今も、日々新しい発見があって面白いです。
新人だから生み出せた、
“常識を覆すアイスクリーム”が大ヒット。
今でも覚えているのは、『白くまデザート』を開発したときのこと。当時は大学を出たてで知識もなく、アイスクリームが好きな気持ちだけで企画をたくさん出しました。そこで採用されたのが、当社の商品『白くま』にアイスクリームやフルーツをトッピングするアイデアです。新人ゆえ知らなかったのですが、「かき氷の上にアイスクリームを乗せる」という発想はメーカー側からするとかなり斬新。通常かき氷は固まっていない状態でカップに入れ、そのまま凍らせて出荷するため、「そもそもアイスクリームのトッピングなんてできるのか…?」と唖然とされて(笑)。技術的にも難しいものでしたが、話し合いと機械テストを重ねる事で、なんとか実現しました。味やトッピングのフルーツも何十パターンと食べて検討し、最終的には練乳、いちご、ミルクセーキ(現在はレモンスカッシュ)の3種で販売へ。スーパーでお客様が商品を手に取る瞬間を初めて見たときは、嬉しすぎて震えました。
企画の際は市場分析も行ないますが、何より大切なのは“消費者目線”だと私は考えます。開発部でアイデアを持ち寄るときも、みんなからの「おいしそう!」という反応が一番嬉しくて。食べた人が思わず笑顔になったり、明日も頑張る力になったりするようなアイスクリームを、これからもたくさん生み出していきたいです。
Interview 02 Rinka Kawaguchi
内気で失敗ばかり
だった私が、
40人をまとめる
リーダーに。
川口 鈴加
2019年新卒入社/製造部主任補佐
高校時代は食品科を専攻。就職活動で食品業界を中心に仕事を探す中、アイスクリーム製造の仕事に興味を持つ。求人を探す中で丸永製菓を見つけ、2019年に新卒入社。現在はリーダーとして、製造や梱包業務に携わりながらパート・派遣スタッフや後輩のマネジメントにも携わる。
「落ち込まんくていいけんね」が、
私を育ててくれた。
入社時はもともと内気な性格で、周りに自分の気持ちや意見を言うことが苦手でした。そのうえ失敗も多くて。アイスが流れてくるラインを壊したり、クリスマスケーキに塗っていた生クリームで服をベチョベチョにしたこともありました(笑)。初めはうまくいかなくて落ち込むことも多かったのですが、その度に先輩たちが「落ち込まんくていいけんね」なんて優しい言葉をかけてくださって、すごく救われたのを覚えています。一緒に頑張っていた同期と励まし合えたことも、心の支えになりました。だからこそ「もっと仕事ができるようになりたい」と前を向いて成長できたんです。困ったときやトラブルが起きた時も、誰に相談すればスムーズに解決できるのかを自分で判断し、行動できるようになりました。
5年経った今では、リーダーとして約40名のパートさんや派遣スタッフの方を日々まとめ、指示を出しています。入社時から見守ってくださっている人事の先輩からも、「周囲をよく見て、考えて行動できているね」と褒めていただけるようになり、とても嬉しいです。
友人の推しアイスが、
『きなこもち』で大感激。
いつもはリーダーとして、パートや派遣スタッフの方の管理や指示出しをメインに行なっていますが、ときには自分が製造作業を手掛けることもあります。『しろくまアイス』のトッピングや、『おいももなか』の箱詰め作業、クリスマスシーズンはアイスケーキの生クリームのデコレーション作業をすることも。つくる商品も時期によって変わるため、レパートリーが幅広く面白いです。
スーパーやコンビニなど色んな店舗へ商品を卸しているため、丸永製菓のアイスクリームを買っている方を見かけることも多いです。子どもから大人までいろんな人が自分のつくった商品を手に取ってくれるのを見ると、とても幸せな気持ちになります。最近だと、たまたま友人がオススメしてくれたアイスクリームが、当社の『きなこもち』だったことがあって。すごく嬉しくて、「私の会社でつくってるんだよ!」ってつい自慢しちゃいました。
今後の目標は、私の上司のように、周りのみんなから頼られるリーダーになること。たくさんの先輩に支えてもらったように、今度は私がこれから入社される後輩たちのことを支えたいと思っています。初めは不安もあると思うけれど、私も成長できたから大丈夫。安心して入社してくださいね。
Interview 03 Yoko Ishimaru
部下と娘の存在が、
“できる私”から
成長させてくれた。
石丸 庸子
2009年新卒入社/製造マネージャー
高校時代、校内の売店で『きなこもち』などをよく買っていたことがきっかけで、丸永製菓へ興味を持つ。新卒で入社後、製造スタッフを経験し、3年目でリーダーへ。現在はマネージャーとして社員10名、派遣・パートスタッフ40名ほどをまとめる。プライベートでは1児のママ。
たくさんの妹たち・弟たちの成長が、
何より嬉しい。
製造マネージャーは、製造現場を動かすための旗振りをするポジションです。商品ごとの作業工程はある程度決まっていますが、各作業に何人・誰を配置し、フルーツのトッピングにしてもどんな順番で進めるか…など詳細は私たちが決めます。作業中のトラブル対策も、大切な仕事です。
業務の中でも特に重要なのは、派遣やパートの製造スタッフを管理する“リーダー”の育成です。彼女たちの多くが10代~20代半ばで、私からしたら年の離れた妹・弟くらいの世代。派遣スタッフやパートスタッフの方との年齢差はもっと大きく、緊張のためか作業の割り振りや指示だしが上手くできない子もいます。そのため、リーダーの性格や理解度に合わせてコツをアドバイスしたり、実際にお手本を見せたりしながら、少しずつできることを増やせるようサポートします。工場内を回りながら状況を確認するほか、何かあればすぐに相談してもらえる環境づくりも重要。業務中のコミュニケーションだけじゃなく、休憩時間は雑談で盛り上がるなど、普段から頼りやすい存在でいることも大切です。相談や指導を重ねる中で、はじめはミスばかりだった子が、トラブルが起きる前に自分で気づいたり、うまく現場を回せるようになったりと、少しずつ成長していく姿が嬉しくて…。「私ももっと頑張ろう」って背中を押されるんです。
結婚・出産・育児…。
人生経験が、仲間に寄り添う力を強くした。
もともと世話好きでしたが、正直、以前は今ほどメンバーたちに寄り添えてはいなかったかもしれません。部下がうまくできない理由を本当の意味で理解できず、自分のやり方を押し付ける時もありました。それを変えたのは、やはり経験だったと思います。様々な年齢や性格の人と接する中で、考え方の違いを知り、相手に寄り添った伝え方ができるようになりました。
プライベートの変化も、大きな転機となりました。産休・育休を経て復帰した際、メンバーの多くは私のことを知らない人ばかり。信頼してもらうためにも、自己開示や一人ひとりとの対話をそれまで以上に大切にしました。子育てを経験して、改めて理解できたこともあります。以前は子どもの体調で休暇や早退が続くスタッフがいたとき、頭では理解していても「少し多いな…」と感じることもありました。でも、いざ自分が母親になってみると、子育てってコントロールができないし大変さを身に染みて。メンバーにかける言葉も自然と変わりました。今、娘は3歳。スーパーで「好きなアイスを選んでいいよ」と伝えると、毎回『白くま』の棒アイスを握りしめてきます。娘の好きなものを自分がつくるという喜びを知れたのも、子育てをして初めて知った幸せです。
Interview 04 Yasuhiro Hosokawa
2年で売上
10倍以上アップ。
緻密な戦略と情熱で、
丸永製菓を全国へ広める。
細川 泰弘
2018年中途入社/営業・係長
大学卒業後は、東京で広告代理店の営業、番組制作などを経験。福岡に戻りたいと転職を考える中、子どもの頃から馴染みのあった丸永製菓を思い出し、再び営業の道へ。現在は九州営業所にて福岡、宮崎、長崎、大分などの大手小売りチェーン店や食品卸売業者を担当。
10人10通りの提案ができるから、
営業が面白い。
「営業に正解はない」なんてよく言われますが、丸永製菓の場合、営業スタイルは本当に人それぞれ。気さくな人柄で顧客の心を掴む人もいれば、季節ごとの売上など様々なデータを分析して論理的な提案をする方が得意な人もいます。拡販の手法も、「〇〇フェア」のように期間限定の販促を考えたり、ポップアップなど売り場づくりに力を入れたり、「留め型」と呼ばれるいわゆるPB商品を顧客と社内別部署の商品企画部と一緒にイチからつくって販売したり…など制限はありません。自社商品でも地域ごとに売れ筋は変わりますし、小売店によってもお客様層は様々なので、提案内容も様々です。冷凍商品の限られた売り場を、アイスクリーム、冷凍食品をつくる何十・何百というメーカーと取り合うため、顧客企業の立場に立ち、どんな提案なら納得してもらえるか、喜ばれるかを徹底的に考えます。だからこそ、顧客を一番理解している営業に“売り方”を任せているのです。
私自身、拡販の戦略を立てるのは比較的得意ですが、最終的には商品の良さが一番の武器になると思っています。競合の商品と悩んでいる企業がいるときは、素材や味の良さを知ってもらうために食べ比べをしてもらうことも。自分が心から「おいしい」と思える商品だからこそ、熱意を持って営業できるんです。
営業主導で生まれた新商品が、
全国で大ヒットに。
最近印象的だったのは、ある小売店を担当した時のことです。昔から取引はあったものの、引き継いだ時は拡販がうまくいっていない状態。以前より「PB商品をつくりたい」という声もかかっていましたが、当時は前例が少なく、過去の取引状況からもリスクが大きいと社内で反対されていました。しかし、顧客について改めて調べたところ、さらなる店舗拡大を計画しており、当社にとってもチャンスになると感じたのです。各部署を何度も説得し、ようやくOKをもらえたときはワクワクしましたね。「どんな商品をつくるべきか」「どんな販売戦略をとるか」を徹底的に話し合い、開発部門に施策を依頼。細かな調整を積み重ね、1年半かけてようやく販売になりました。結果は大ヒット。PB商品がきっかけで他の商品の取引数も増え、同小売店での当社の売上が、2年で10倍以上にまで伸びたのです。自分の介在価値を感じられた経験でした。
今回の拡販の経験からも、まだまだ入り込めていない企業があると痛感しましたし、創業100年近くを迎えても当社はまだまだ大きくなっていけると感じています。丸永製菓の名前と商品を誰もが知っているような未来を創り、アイスクリームを通じて笑顔を届けるをモットーにこれからも挑戦を続けていきたいです。
Interview 05 Yuma Kokusho
全社の理想も、
ひとりの幸せも
諦めない。
部署を超えた“何でも屋”
だから出せる答え。
國生 裕馬
2016年新卒入社/生産管理
工業高校電気科出身。子どもの頃から好きだった『しろくま』や『あいすまんじゅう』がきっかけで興味を持ち、丸永製菓へ新卒入社。製造現場でラインオペレーター、機械の保全や設備メンテナンスなどを経て、現在は工場長のサポートや各部門の橋渡しを行なう「生産管理」として活躍する。
23歳での転機。
社内唯一の新設ポジションに大抜擢。
入社後は、工場で製造研修に参加した後、製造技術として生産設備のメンテナンスや運転管理、新たな設備の設計・構築などを行なっていました。数年経ったある日、工場長から「私の業務をサポートする新設ポジションを任せたい」と打診されたんです。当時はまだ23歳。不安もありましたが、それ以上に期待をかけてもらえたことが嬉しくて、2つ返事で挑戦を決めました。
いざ異動をすると、想像以上に業務は広がりました。例えば生産計画1つとっても、販売予測をもとに物流部と立案し、製造部と作業人数を調整し、購買部へ資材・原料の手配を依頼する…などあらゆる部署と連携を取ります。生産効率を上げるため、工場長と製造工程や設備の見直しをしたり、新商品のリリース時には「どんな設備を導入するべきか」の会議にも参加したり、毎月幹部と行なう様々な対策会議にも加わるなど、本当に多岐にわたります。いずれも事業運営を支える役割を担うため、責任は重大です。でも、どんな施策に携わるときも、1番に考えるのは現場で働く仲間のこと。現場視点を持って上層部に意見を出すことが、私の存在意義なのではないか――そんな風に感じています。今はまだ一人だけのポジションですが、成果を出すことでより仕事の幅を広げ、ゆくゆくはメンバーも増やしていけたら嬉しいですね。
1つの工程を改善したら、
年間1500万円の経費削減に。
当社のアイスクリームは、“手づくり感”が魅力の一つ。果肉やソースが可愛くトッピングされている商品も多く、どうしても通常のアイスクリーム製造より手がかかります。『白くまデザート』は特に人手が必要となる商品で、以前から改善策が検討されていました。そこで工場長と技術部長との会議に参加させてもらい、改めて工程を洗い出すことに。土台のかき氷と上に乗せるアイスクリームを別々に凍らせ、それぞれを冷凍庫から機械に手作業で乗せ換え、トッピングを施す…という手順を見直すなか、レーンを組み合わせることで「乗せ換え作業」を自動化する可能性を見つけたのです。「製造現場の負担が増えないか」も慎重に検討し、技術部とも検証を重ねて機械をリニューアル。現場が混乱しないよう作業マニュアルも新たにつくり、スムーズな導入をサポートしました。結果、3人がかりだった作業を1人へ減らすことに成功。関東工場へ導入後、久留米工場でも同様の展開をし、年間1500万円ほどの経費削減につながる改善となりました。
もちろん、施策が毎回上手くいくわけではありません。関わる部門が多いほど、みんなの理想を叶えるのは難しい。でも、普段から各部署を飛び回り、状況を深く理解している私だからこそ、新しい視点での解決策を生み出せると思っています。仕事を任せてくれた工場長のためにも、仲間のためにも、今後も自分のできることを模索したいです。